スポットライトタイプとパネルライトタイプ、それぞれの適した使い方
この記事は初心者向けです
【前提】
この記事は、私の特定の環境(室内栽培)での経験をもとに書いています。すべての環境に当てはまるわけではありませんので、ご了承ください。
LED照明の2つのタイプ
植物育成用LED照明には、スポットライトタイプとパネルライトタイプという2つのタイプがあります。(他にもあるかも知りません)
それぞれに適した環境と目的があります。
どちらが優れているというわけではなく、環境と目的に合わせて選ぶことが大事です。
この記事では、それぞれの特性と、私がどのように使い分けているかをお伝えします。
スポットライトタイプ
電球型でソケットを使ってライティングレールなどに取り付けるタイプのライトです。
✅ メリット
インテリア性が高い
普通の部屋の照明のようなデザインなので、インテリアとして違和感がありません。
私も2階廊下では、スポットライト(BRIM COSMO 22W、Helios Green LED HG24)を使っています。理由は、インテリア性を重視したいからです。
ライティングアームでフレキシブルな配置ができる
ソケット式なので、ライティングアームに装着できます。照射角度や照射距離を自在に調整できます。実はこれは結構なメリットになります。
美術館のように照らす感覚で楽しめる
まるで美術館のように、株を照らす感覚で楽しめます。観賞性が高まり、「ビカクシダを飾っている」という感覚が強くなります。
❌ デメリット
光環境の構築には工夫が必要
ライト1個だけだと照射範囲が狭いため、光量が偏りやすく、光が弱いところや影ができます。すると、よく光が当たる箇所に葉が向かっていくため、左右非対称になりやすいです。
美しく育てるには、複数のスポットライトタイプ(できれば同じ製品)を使ってまんべんなく対象範囲を照らす光環境を作るのがおすすめです。
本当にざっくりした目安ですが、中株1あたり2個、大株1あたり3~4個あると良いと思います。
ただし、小株であれば1個でも十分ですし、大らかな気持ちで育てるのであれば1個でも問題ありません。必ずしも複数ないと育たないわけではありません。
パネルライトタイプ
広範囲を照らすタイプのライトです。
✅ メリット
広範囲を照らせるので、左右対称に美しく育てやすい
パネルライトタイプの最大の利点は、広範囲をまんべんなく照らせることです。
光が広範囲に均一に当たるので、ビカクシダを左右対称に育てやすいです。細かい光の調整もスポットライトタイプほど必要ありません。
私の環境では、パネルライトタイプ(BRIM PANEL A、HGP-101)を使っています。
❌ デメリット
インテリア性は低い
パネルライトタイプの見た目は、いかにも「育成ライト」という感じです。
リビングなど人目につく場所に置くと、存在感がありすぎて家族がいる方にはおすすめできません。野菜工場みたいな家が好きな人は別ですが・・・
余談:中間的なタイプもある
スポットライトタイプとパネルライトタイプの中間に位置するライトもあります。
例えば414LED 100W相当のような製品は、スポットライトタイプより照射範囲が広く、パネルライトタイプより狭い、ちょうど中間くらいの性能です。ソケットタイプなので、ライティングアームに取り付けられます。いろんな角度で広い照射範囲を当てられるので、なかなか使えます。
私の使い分け(一例)
2階廊下(スポットライトタイプ+自然光)
使用ライト:スポットライトタイプ(BRIM COSMO 22W、Helios Green LED HG24)
2階廊下は人が普段通る居住空間なので、インテリア性を重視してスポットライトタイプを選んでいます。
ライティングレールからライティングアームを使い、角度と距離を調整しながら照らしています。前列にはHelios Green LED HG24を配置していますが、広角レンズに交換することで光がより広く拡散するようにしています。後列にはBRIM COSMO 22Wを使っています。BRIM COSMOはハイパワーなので、セットバック(後方に配置)して光量をコントロールしています。光は距離が離れるほど拡散するため、この配置が効果的だと考えています。
基本的にはスポットライトのLEDがメイン、自然光がサブという光環境です。秋から春にかけては太陽高度が下がるため、直接日差しが下段まで届き、下段をカバーしてくれます。夏場は暑いのでカーテンを閉めており、カーテン越しの太陽光が室内に入ってきます。
2階廊下の栽培環境。スポットライトタイプと自然光を組み合わせています。
完全室内(LEDのみ)
使用ライト: パネルライトタイプ(BRIM PANEL A、HGP-101)
日光がほとんど入ってこない環境なので、LEDだけが頼りです。人目につかない場所なので、美しく育てることを優先してパネルライトタイプを選んでいます。
完全室内環境でパネルライトタイプを使用。
まとめ
スポットライトタイプとパネルライトタイプ、それぞれに適した環境と目的があります。
スポットライトタイプ
普通の部屋の照明のようなデザインなので、インテリア性が高く、人目につく場所に適しています。
ただし、光環境の構築には工夫が必要です。光が偏りやすく、光が弱いところや影ができると、光がよく当たる箇所に葉が向いていくため、左右非対称になりやすいです。美しく育てるには、複数のスポットライトタイプを使ってまんべんなく光を当てることをおすすめします。
パネルライトタイプ
広範囲をまんべんなく照らせるため、左右対称に美しく育てやすいです。光が均一に当たるので、細かい光の調整もそれほど必要ありません。
ただし、見た目は「育成ライト」という感じなので、インテリア性は低いです。人目につかない場所に適しています。
使い分けの考え方
どちらか一方に決める必要はありません。人目につく場所ではスポットライトタイプ、栽培スペースではパネルライトタイプと、環境によって使い分けるのが最適だと思っています。
なお、パネルライトタイプをメインにして、光が届きにくい箇所にスポットライトタイプを補助的に使うという方法もあります。
次の記事へ
ここまで読んで、スポットライトタイプとパネルライトタイプの特性と、それぞれに適した環境は理解できたと思います。
次の記事では、私が実際に使っているLED照明について、それぞれの特徴、使用感、どの環境でどのライトを使っているかを詳しく紹介していく予定です。
ぜひ、次の記事も読んでみてください。