ビカクシダ全18種の種小名は、半数がヴィーチ、リドレー、ヴァリック、ウィリンクなど人物にちなみ、残りは地名や形態に由来します。一次資料(1875年・1902年・1906年の英国・ポーランド園芸書)と POWO(キュー植物園データベース)を直接当たって、品種名の由来を一つずつ辿りました。
2026.05.25
ビカクシダの中でも個体差が大きく、貯水葉が末広がりに展開する寛容な品種・コロナリウム(P.coronarium)。私が3年半・3個体を室内で育ててきた経験から、光・水・肥料・温度の具体的な育て方と、自生地との環境比較まで書きました。
2026.05.18
150年前のロンドン、Veitch商会のカタログには6種類のビカクシダの値段が載っていた。当時の中流英国人の年収を現代日本の年収に揃えて生活感覚で翻訳すると、P.grande 21シリングは約4.4万円。これは現代日本のビカクシダ専門店価格とほぼ同じ。一次資料を直接読み解いて、ビカクシダ・食虫植物・モンステラ・チランジア・ランの150年前の値段を現代日本人の生活感覚に翻訳しました。
2026.05.09
私たちが「ベイチー」と呼ぶビカクシダ。実はこの呼び名は、150年前の英国の園芸商家「Veitch(ヴィーチ)家」に由来します。Veitch商会の植物ハンター、ロスチャイルド家の温室、キュー王立植物園。1799年の学名命名から、19世紀の一次資料を直接辿りながら、約150年のビカクシダの物語を紹介します。
2026.05.08
貯水葉が出ない園芸品種は首折れリスクが高い。別の株から本物の貯水葉を借りてきてあてがう「借り貯水葉」という方法を、P.Triceratopsでの実践写真とともに紹介。即効性のある物理的支持と、根張り促進による遅効性の両方が期待できます。
2026.04.08
変化を感じやすく、育てていて飽きない。成長が早い3品種(P.hillii 'Group M'、P.Triceratops、P.willinckii 'Izanagi')の特徴と育てる面白さを、完全室内栽培の経験をもとに紹介します。
2026.03.24
同じ品種でも、
環境で姿が変わる。
ビカクシダの面白さは、ここにあると思っています。少しずつ「狙った姿」に近づけていく ── ゲームみたいな育て方を、私は楽しんでいます。
同じ株でも、当てる光の強さで姿が変わります。弱ければ胞子葉が長く伸びて優雅に垂れ、強ければコンパクトに葉が密に育つ。「こういう姿にしたい」と狙って育てられるのが、この植物の面白さです。
P. willinckii moonlight
ビカクシダはゆっくり育つ植物です。半年で小さな変化、1年で目に見える変化、3年で別の植物のような姿になります。「自分の株もこんな風になるかな」と思える、成長の目安として。
ビカクシダは、鉢に植えなくても育つ植物です。板に水苔で固定して、壁に掛ける。光と風さえ用意できれば、それ以上の場所は要りません。私の家でも、窓のある廊下から、日光がほとんど入らない部屋、窓のないトイレまで、3つの環境で育てています。
手元に集まった株の中から、姿の違う10株を。原種から選抜株・交雑種まで、ビカクシダはとにかく品種の幅が広い植物です。「これ、何ていう品種?」の答えを探しに、ぜひ。
初めて育てる方には、ウィリンキー系(強健で育てやすい)から始めるのもおすすめです。 初心者向け3選 →
「これって本当に効くの?」を、自分で試して写真で記録しています。同じ品種・同じ環境・違う処理だけ。経過を公開中。
ブームで終わらせるんじゃなくて、園芸の中で「ビカクシダ」が当たり前のジャンルになったらいいなと思っています。
だから、初めての人にも分かるように書きたいし、育てている人には「自分の株もこうなるんだ」と感じてもらえる材料にしたい。気軽に覗いて、また別の日にも来てもらえる、そんな場所でありたいです。
毎日の記録は、こちらに。
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