ビカクシダに使っている肥料|マグァンプKの使い方
⚠️ 前提
この記事は、私の特定の環境(室内栽培)での経験をもとに書いています。すべての環境に当てはまるわけではありませんので、ご了承ください。
この記事でわかること
この記事では、私が実際に使っている元肥「マグァンプK」について書きます。なぜマグァンプKを使っているのか、コケ増しでの仕込み方、使用量、注意点を紹介します。また、補足として大株の追肥に使っているIB肥料についても触れます。
ハイポネックス マグァンプK 中粒 500g
目次
なぜマグァンプKを使っているのか
私は小株から大株まで、すべてのビカクシダにマグァンプKを使用しています。肥料についてはほぼマグァンプKだけで育てていますが、成長が遅いと感じたことはありません。
私の環境でマグァンプKを選んでいる理由は、以下の通りです。
根酸溶解メカニズムで肥料焼けしない
マグァンプKは、根から出る酸によって溶ける仕組みを持っています。
根が成長する時、根の先端から酸を出します。マグァンプKの粒は、この酸に触れることで徐々に溶け出し、根がそこから栄養を吸収します。
つまり、根が伸びている時だけ肥料が溶け出し、根が止まっている時期は溶け出しません。ビカクシダが必要な時に必要な分だけ吸収できる仕組みです。
この仕組みのおかげで、肥料焼けしにくく、肥料あたりの心配がほとんどありません。私の経験上、マグァンプKで肥料焼けしたことはありません。
緩効性で肥料切れを起こしにくい
ビカクシダの育成においては、肥料をいかに切らさないかも鍵になります。肥料がなくても枯れることはありませんが、本来のポテンシャルを活かせなくなります。
肥料切れを起こすと、葉の色が黄色くなり、株の勢いがなくなります。貯水葉は大きく展開しなくなり、胞子葉も分岐が少なくなります。
マグァンプK 中粒は、メーカーによると約1年間効果が持続するとされています。
私の環境では、小株・中株は根が見えてきたタイミングでコケ増しを行っており(月1回程度)、その都度マグァンプKを仕込んでいます。大株はコケ増しの頻度が少ないですが、コケ増しの際には同様にマグァンプKを仕込んでいます。
コケ増しの頻度が少ない場合でも、1回仕込めば長期間効果が持続するため、肥料切れを起こしにくいと考えています。
マグァンプKの使い方
ここからは、マグァンプKの具体的な使い方について説明します。仕込むタイミング、量、方法を紹介します。
仕込むタイミングと量(株サイズ別)
小株
- タイミング: 板から外して裏側を確認し、水苔から根の頭が見えてきたら(私の環境では月に1回程度)
- 量: 1〜2つまみ程度
- 方法: 板に薄く水苔を広げる(1cm程度)→ マグァンプKを全体にまんべんなくパラパラと撒く → ビカクシダをマウント
中株
- タイミング: 板から外して裏側を確認し、水苔から根の頭が見えてきたら(私の環境では月に1回程度)
- 量: 3〜4つまみ程度
- 方法: 板に薄く水苔を広げる(1cm程度)→ マグァンプKを全体にまんべんなくパラパラと撒く → ビカクシダをマウント
大株
- タイミング: 貯水葉と水苔の間に隙間が生じた時
- 量: 3〜4つまみ程度
- 方法: 板から外さない → 隙間を蓋するように水苔を入れる → その時にマグァンプKを仕込む
仕込み方のポイント
根酸溶解メカニズムのため、マグァンプKは根と接触している必要があります。
⚠️ 重要
水苔の上に置くだけでは、根が触れないため効果がありません。必ず水苔の中に仕込んでください。
置き肥(表面に置くタイプ)とは異なり、マグァンプKは水苔の中に仕込むタイプです。この違いを理解しておくことが重要です。
実際のコケ増し例(トリケラトプス)
2025年11月10日に行ったトリケラトプス(中株)のコケ増しを例に紹介します。
トリケラトプス(中株)のコケ増し手順
板から株を外して裏側を見たところ、根の頭が確認できましたので、コケ増しを行いました。
板に薄く水苔を広げます(1cm程度)。雰囲気的にはお好み焼きみたいな感じです。
マグァンプKを3〜4つまみほど水苔にまんべんなく振りかけます。青のりのような要領でパラパラと撒きます。
マウント完了。できるだけ平たく水苔を盛ります。
結果
- タイミング: 根が見えてきたタイミング
- 量: 3〜4つまみ程度
- その後: 成長が順調
注意点:ベイチーについて
私の環境では、ベイチー以外の品種には板から外してコケ増しする方法が有効だと考えています。
ベイチーは根が着生材にがっちりと着生しないと貯水葉が尖らない傾向があるようです。
私の環境では、この方法を行うと貯水葉が尖らず、まん丸いままになりました。胞子葉は大きくなりましたが、貯水葉は尖りませんでした。
ベイチーでこの方法を試す場合は、このリスクについて留意してください。
参考:肥料のやりすぎに注意
水苔が真緑になる(シアノバクテリア)
肥料をやりすぎると、水苔表面が真緑になり、ネチョネチョした状態になります。
💡 原因
水苔が真緑になるのは、栄養が過剰になったことでシアノバクテリアが発生したためです。
シアノバクテリア 大量発生により想定されるトラブル
- 根の呼吸を阻害
- 毒素を出すことで根の伸長を阻害
- 水苔の劣化(水苔が劣化すると保水性が失われ、根に悪い影響を与えます)
ビカクシダが用意された肥料を部分的にしか吸収できていない状態です。シアノバクテリアは、ビカクシダが吸収しきれなかった残りの栄養で大量発生します。
水苔が真緑になったら、表面の緑の部分を削って、肥料を控えることをお勧めします
苗や小株など体力のない株は弱りやすく、調子を崩すリスクがあります。
補足:IB肥料
ここまでマグァンプKについて説明してきましたが、大株の場合はコケ増しの頻度が減るため、マグァンプKを仕込む機会が少なくなります。
そのような場合のお手軽な追肥方法として、IB肥料を使っています。
💡 IB肥料の利点
- 粒が大きいので置き肥しやすい
- 水やりの際に流れにくい
使い方
- 対象: 大株のみ(小株・中株は元肥のマグァンプKで十分)
- 量: 5粒程度
- 頻度: 3ヶ月に1回程度
- 置く場所: 大株の貯水葉の裏
- 置き方: 単に置くだけではなく、指で押してグリグリと水苔にめり込ませる
三菱商事アグリサービス IB緩効性肥料 500g
まとめ
私は小株から大株まで、すべてのビカクシダにマグァンプKを使用しています。肥料についてはほぼマグァンプKだけで育てていますが、成長が遅いと感じたことはありません。
マグァンプKを選んでいる理由
- 根酸溶解メカニズムで肥料焼けしにくい
- 緩効性で肥料切れを起こしにくい(約1年間効果が持続)
仕込むタイミングと量
- 小株・中株: 根が見えてきたタイミング(月1回程度)
- 小株:1〜2つまみ程度
- 中株:3〜4つまみ程度
- 大株: 貯水葉と水苔の間に隙間が生じた時、3〜4つまみ程度
仕込み方のポイント
- 板に薄く水苔を広げる(1cm程度)
- マグァンプKを全体にまんべんなくパラパラと撒く
- 水苔の中に仕込む必要がある(表面に置くだけでは効果がない)
大株の追肥にはIB肥料も使用
- コケ増しの頻度が少ない大株には、IB肥料を追肥として使用
- 5粒程度を3ヶ月に1回、貯水葉の裏に置く
- 指で押してグリグリと水苔にめり込ませる
注意点
- 肥料のやりすぎは富栄養化の原因(水苔が真緑になったら要注意)
- ベイチーは板から外してコケ増しすると貯水葉が尖らないリスクがある
ビカクシダの育成においては、肥料をいかに切らさないかも鍵になります。マグァンプKの緩効性を活かして、適切に肥料管理を行うことが重要です。
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