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16 観察記録

ウィニーがフェノメナルになった?|ビカクシダの不思議な変化

PUBLISHED: 01.29.2026
ウィニーがフェノメナルになった?|ビカクシダの不思議な変化

こんな人に読んでほしい

  • シワシワ・縮れ系のビカクシダが好きな人
  • ビカクシダの不思議な現象に興味がある人
  • 「同じ品種なのに姿が違う」という経験をしたことがある人

⚠️ Premise

この記事は、私の栽培環境(室内LED栽培)での観察記録です。変化の原因については推測の域を出ません。科学的検証はしていません。


普通のウィリンキーが、別物になった

私のウィニー(P.willinckii ‘Winnie’)は、2025年5月を境に姿が変わりました。

それまでは普通のウィリンキーでした。特に変わったところはなく、順調に育っていました。

ところが、貯水葉ターンを経て次の胞子葉が出てきた時、全く別物のような姿になっていたのです。シワシワで、縮れていて、和紙のような質感。それまでの胞子葉とは明らかに違う。

正直、驚きました。


ウィニーに起きたこと

時系列で整理します。

Timeline

ウィニーの変化の経緯

2024年10月14日:購入

2025年3月5日まで:普通のウィリンキーとして成長

2025年3月5日〜5月23日:貯水葉ターン

2025年5月23日以降:異質な胞子葉が出始める

変化は貯水葉ターンを挟んで、急に起きました。3月までの胞子葉と、5月以降の胞子葉は、同じ株から出たとは思えないほど違います。

現在もウィニーは元気に育っていて、縮れた姿のまま成長を続けています。

ちなみに、ウィニーの親株は写真で見たことがありますが、とても綺麗な広葉のウィリンキーでした。親株にはシワシワや縮れの形質はありません。

ウィニー親株

▲ ウィニーの親株。綺麗な広葉のウィリンキー


変化前のウィニー

変化前のウィニーです。普通のウィリンキーとして育っていました。

変化前のウィニー(2025年3月)

▲ 2025年3月5日。まだ普通のウィリンキー


変化後のウィニー

変化後の胞子葉には、以下の特徴があります。

Characteristics

変化後の胞子葉の特徴

シワシワ:表面にシワが寄っている

縮れている:葉全体が縮れたような形状

和紙状・蝋状の質感:通常のウィリンキーとは異なる独特な質感

これらの特徴は、それまでの胞子葉には全くありませんでした。

変化後のウィニー(2025年7月)

▲ 2025年7月8日。シワシワになった胞子葉が出始めた

変化後のウィニー(2025年12月)

▲ 2025年12月28日。普通の胞子葉がすべて落葉し、シワシワの胞子葉に生え変わった

📷 ウィニーの写真をもっと見る →


フェノメナルと特徴が似ている

変化後のウィニーを見て、私はある品種を思い出しました。フェノメナル(P. Phenomenal) です。

私のフェノメナルは日比野さんから購入したものです。胞子葉がシワシワで縮れていて、和紙状の質感がある。これがウィニーの変化後の姿とよく似ています。

ウィニーとフェノメナルは全く別の品種です。にもかかわらず、同じような形質を持っている。

フェノメナル

▲ フェノメナル(2026年1月)。「誰が見ても同定できるビカク」

📷 フェノメナルの写真をもっと見る →


同じ品種なのに姿が違う?

フェノメナルについて、以前から不思議に思っていたことがあります。

Instagramで複数の方からDMをいただきました。内容は「自分のフェノメナルとジサクボさんのフェノメナルは、名前は同じだけど姿が全然違う」というものでした。

DMをいただいた方のフェノメナルは、素直な姿でベイチーの血が強い美しい株という印象でした。一方、私のフェノメナルはシワシワで縮れていて癖が強い。

同じ品種名なのに、なぜこれほど姿が違うのか。私もずっと不思議に思っていました。


マジュスミックスも同じ形質を持っている

同様の形質を持つ品種として、マジュスミックスがあります。

マジュスミックスはマジュス(P. Majus)のスポア(胞子培養)です。特徴は、シワシワで縮れていて、和紙状の質感があること。これもウィニーやフェノメナルと同じです。

興味深いのは、親であるマジュスにはこの形質がないということ。マジュスとマジュスミックスは、全く違う姿をしています。

マジュスミックス

▲ マジュスミックス(2024年9月)。「めっちゃよい」

📷 マジュスミックスの写真をもっと見る →


私が考えていること

ここまでの内容を整理します。

Summary

ここまでの観察事実

ウィニーの姿が途中で急に変わった
変化後の姿がフェノメナル、マジュスミックスと特徴が似ている
ウィニーの親株、マジュスにはこの形質がない
フェノメナルも同じ品種名なのに、シワシワタイプとそうでないタイプがいる(DMで複数の方から聞いた話)

ここからは可能性の話として、よた話として聞いてほしいのですが、私はウイルス感染かもしれないと思っています。

というのも、以前ビカクシダの販売者さんから聞いた話を思い出したからです。「ウイルス感染によりビカクシダの姿が変わることがある」と話されていました。

参考までに、植物の葉に縮れやシワを引き起こすウイルスの例を挙げておきます。

  • キュウリモザイクウイルス(CMV):キュウリ、トマト、ピーマン、多くの観葉植物に感染。葉の縮れ、巻き、モザイク模様、生育不良を引き起こす。
  • タバコモザイクウイルス(TMV):タバコ、トマト、ナス科植物に感染。葉のモザイク模様、変形、縮れを引き起こす。
  • シンビジウムモザイクウイルス(CymMV):ラン科植物に感染。葉の筋状変色、壊死、変形を引き起こす。ラン栽培では有名なウイルス。

ビカクシダに特有のウイルスがあるかどうかは分かりませんが、植物界では「ウイルス感染により葉の形態が変化する」という現象は珍しくありません。

ただし、これはあくまで可能性の一つであり、科学的な検証も何もしていないので断定はできません。

変化後のウィニーも癖が強くて気に入っています。独特な雰囲気があって面白い。

でも、普通のウィニーもやっぱり欲しい。

今後どう成長していくか、引き続き観察を続けていきます。


現在のウィニー

現在のウィニー(2026年1月)

▲ 2026年1月21日。元気に育っています


まとめ

Conclusion

この記事のポイント

ウィニーは2025年5月頃、貯水葉ターンを経て胞子葉の姿が急に変化した
変化後の特徴:シワシワ、縮れ、和紙状の質感
この形質はフェノメナル、マジュスミックスと特徴が似ている
変化の原因は不明(ウイルス感染の可能性が言われているが、科学的検証はしていない)

ビカクシダを育てていると、こういう予想外の変化が起きることがあります。原因はわからなくても、観察記録として残しておくことで、いつか何かの参考になるかもしれません。


この記事についてのご質問やコメントがありましたら、Instagram(@j39bo)にDMください。

この記事を書いた人
JISAKUBO

JISAKUBO

管理人

2020年からビカクシダを育てています。気づいたら5年で100種類以上。たくさん枯らして、たくさん学びました。自分の備忘録ですが、何かひとつでも参考になれば嬉しいです。

@j39bo