2021年12月13日、ヤフオクで日比野さんが出品しているこの株を見つけました。出品画像には親株の一部しか写っていなかったのですが、その一部に映っていた胞子葉を見て衝撃を受けました。立ち上がるように伸びていて、しかも非常に細い胞子葉です。こんなウィリンキーがあるんだと驚きました。たしか入札額はすでに10万円を超えていましたが、どうしても欲しくなりました。当時のヤフオクは今ほど多くのウィリンキーが出品されておらず、日比野さんがたまに出すレア株を逃したくないという気持ちもあり、購入を決めました。
今ではよく知られていますが、Moonlightと呼ばれるウィリンキーには、月光爪哇を除くと主にPNとVPの2つがあります。当時は名前表記が「Moonlight」で止まっていて、PNやVPという表記がついていませんでした。購入して育てていく中で、他の人が投稿しているVPの親株画像と日比野さんの親株画像を見比べると、姿が全然違うことに気づきました。調べていくうちに、PNとVPはルーツは同じではあるものの品種としては別物であり、私が購入したのはPNだったと分かりました。もちろん後にVPも育てて表現を見ましたが、PNは細くて繊細で女性的な印象、VPは太くて豪快で男性的な印象です。どちらも遜色ない唯一無二の個性を持った素晴らしいウィリンキーです。
PNの魅力は、非常に細く繊細な胞子葉です。加えて、光環境によって立葉、短葉にすることもでき、コンパクトに育てることができます。例えば、販売者である日比野さんのMoonlight PNの株は非常にコンパクトで引き締まった株です。育てる人の環境や管理方法で姿が変わりやすいという点も、PNの魅力です。強い光で育てると、胞子葉は短くなり、切れ込みが浅くなり、わずかにカールします。一方、弱い光で育てると、胞子葉は長くなり、切れ込みが深くなります。また、PNは実は多分岐しやすいウィリンキーで、VPよりも分岐数が多くなるという特徴もあります。
育てやすさについては、管理方法は通常のウィリンキーに準じますので、そこまで神経質になる必要はありません。ただし、光環境については工夫のしがいがあります。強い光で育てると立葉でコンパクトな姿になり、弱い光で育てると切れ込みが深くしなだれる優雅な姿になりますので、お好みで育ててあげてください。特に強光環境で立葉でコンパクトに育てると、Moonlightらしい特徴が出て他のウィリンキーとの違いがよく分かります。
なお、VPとの違いについてですが、VPの場合、私の環境ではLED環境で強い光を当てていると、胞子葉が中心に寄ってきて交差したり、内側に巻き込んでひっくり返ったりすることがありました。しかし、PNは同じ環境でも特に問題なく胞子葉が展開することが多かった印象です。最終サイズについては、育成の仕方にもよりますが、同じMoonlight系のVPよりもコンパクトに仕立てることができます。
ただし、現在はリハビリ中です。作落ちしてしまい、現在は仕立て直しをして養生中です。
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Basic Info (基本情報)
- 入手時期
- 2021年12月13日
- 購入時サイズ
- 中株、板付け済み
- 板サイズ
- 23cm×33cm
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Environment (育成環境)
- 場所
- 室内2階廊下のビカクウォール(短葉にしたい時は上段、長葉にしたい時は下段で管理)※現在はバックヤードで養生中
- 照明
- BRIM COSMO 22W、Helios Green LED HG24(商品は使用道具ページの照明セクション参照)
- 温度
- 20度〜30度(日光+エアコン管理)
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Care (水やり・肥料・活力剤)
- 水やり
- 水苔の下側を触って乾いていたら即水やり
- 肥料
- 中株まではマグァンプK 中粒 + コンポストを苔増しの都度施肥。大株以降は貯水葉の上にIB緩効性肥料をめり込ませる(商品は使用道具ページの肥料セクション参照)
- 活力剤
- HB-101とラピッドスタートを毎回1000倍希釈で使用(商品は使用道具ページの活力剤セクション参照)
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SECTION (作落ちの経験と対処)
- 原因
- コンポストの劣化により水苔の保水力が低下したことで誘発されたドライアウト。または貯水葉の裏と水苔の間に隙間ができていることを見逃してしまい、成長点から根が十分に伸ばすことができない状態になってしまった。
- 症状
- 貯水葉が展開しない。胞子葉が分岐しない奇形葉
- 対処
- 成長点周りの水苔の大部分を切除、新しい板に薄く水苔を盛って管理
- 現在
- バックヤードで養生中
- 教訓
- やはり定期的に観察をしてメンテナンスをするということはとても大事です