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タスケルプ実験|51日経過の中間報告

PUBLISHED: 01.30.2026
タスケルプ実験|51日経過の中間報告
⚠️ Premise

この記事は、私の特定の環境(室内栽培)での実験報告です。サンプル数は1株のみで、この結果だけで「タスケルプが有効」と断定することはできません。あくまで、私の環境での観察記録としてご覧ください。

こんな人に読んでほしい

  • タスケルプに興味がある人
  • 前回の「タスケルプ購入報告」を読んだ人
  • ビカクシダの肥料・活力剤について情報を集めている人

「ドーピング」と呼ばれたタスケルプ、その後

タスケルプは、海藻由来のバイオスティミュラント(植物活力剤)です。肥料とは違い、植物の生理機能を活性化させる効果があるとされています。

SNSライブで「ドーピング」と呼ばれていたタスケルプ。

あれから51日が経ちました。

前回の記事では「効果があるかどうかは、これから実験していきます」と書きました。そして今、その実験の中間報告をお伝えします。

結論から言うと、差が出ています

しかも、予想以上に。

Reference

タスケルプの効果とは?ビカクシダ栽培で使ってみた

バイオスティミュラントとは何か、成分や使用計画を解説した前回の記事


実験の概要

まず、実験条件をおさらいします。

Experiment Conditions

実験条件

品種: P.willinckii 'Polaris'(ウィリンキー ポラリス)
開始日: 2025年12月10日
希釈倍率: 3000倍
使用頻度: 水やりの都度(週2〜3回、どちらの株も同じタイミング)
比較方法: 同サイズの子株を2つ用意
- 左側:水のみ(対照群)
- 右側:タスケルプ3000倍希釈液
環境: 室内栽培(同一環境に並べて設置、光環境も同じルクス)

もともと同じサイズだった子株を2つ用意し、片方にはタスケルプ、もう片方には水のみ。それ以外の条件はすべて同じです。

実験開始時の2株(左:水のみ、右:タスケルプ使用株)
実験開始時(Day 0)|左:水のみ 右:タスケルプ使用株

この2株が、51日後にどうなったか。


51日時点での観察結果

まず、見た目の違い

51日経過した2株を並べてみました。

51日経過時点の2株の比較(左:水のみ、右:タスケルプ使用株)
51日経過時点(Day 51)|左:水のみ 右:タスケルプ使用株

同じサイズだったはずの2株が、明らかに違う大きさになっています。

タスケルプ使用株は胞子葉が幅広に展開し、全体的にボリュームが出ている。一方、水のみの株はコンパクトにまとまっている印象です。

タスケルプ使用株(51日経過)
タスケルプ使用株(51日経過)
水のみの株(51日経過)
水のみの株(51日経過)

胞子葉の数も、大きさも、明らかに違う。これが同じ条件で育てた結果です。

胞子葉の大きさ

胞子葉の大きさを測定しました。

  • タスケルプ使用株: 最大 7cm
  • 水のみの株: 最大 5cm
タスケルプ使用株の胞子葉
タスケルプ使用株の胞子葉(最大7cm・3本)
水のみの株の胞子葉
水のみの株の胞子葉(最大5cm・2本)

2cmの差、約1.4倍。胞子葉の数も、タスケルプ使用株が3本、水のみの株が2本。1本の差ですが、この段階での1本は大きい。

根を確認して驚いた

一番驚いたのは、根の発達でした。

板から株を外して、水苔の接着面を確認しました。タスケルプ使用株は、根が板に到達していました。

ここまでは予想通りでした。

でも、驚いたのはその先です。そこからさらに、板に沿って根が伸長していました。 板から横に2cmほど伸びているものもある。

そして、板から見えている根の先端は9本。通常、子株の発根では先端が2〜3本見えてくるのが普通です。こんなに一気に根の先端が出てくるのは、今まで見たことがありません

タスケルプ使用株の根(板に到達・9本確認)
タスケルプ使用株の根(板に到達・9本確認・最大2cm伸長)

わかりにくいので、根の位置に印を入れました。

タスケルプ使用株の根(赤丸で根の位置を表示)
赤丸=根の先端 赤線=板に沿って伸びた根

この根の張り方は、私が今まで見てきたビカクシダの中でも、かなり速い。

私の環境では、養生された株でも1ヶ月に1cmほど根が伸びるという感覚です。しかも今回のポラリスは親株から取ってあまり養生していない状態でした。通常、親株から切り離された子株は、発根までに若干のタイムラグがあります。それなのに、51日でここまで伸びていた。正直、驚きました。

一方、水のみの株はどうだったか。

まだ根が板に到達していませんでした。

水のみの株の根(板に未到達)
水のみの株の根(板に未到達)

ただ、水のみの株については、経験則的にはこれくらいの速度だろうという印象です。養生していない子株としては、納得のいく結果でした。

つまり、驚いたのはタスケルプ使用株の方です。同じ期間、同じ環境、同じタイミングで水やりをしてきた。違うのは、タスケルプを入れたかどうかだけ。それなのに、これだけの差が出ています。


現時点での考え

Summary

ここまでの観察事実

タスケルプ使用株の方が、全体的に成長している
胞子葉の大きさに差がある(7cm vs 5cm)
胞子葉の数にも差がある(3本 vs 2本)
根の発達に明確な差がある(タスケルプ使用株は板に到達、さらに横に2cm伸長。水のみは未到達)
根の先端が9本も見えている(通常は2〜3本。こんなに一気に出るのは初めて)

サンプル数は1株。これだけで「タスケルプが有効」と断定することはできません。

でも、もともと同じサイズだった株が、51日でこれだけ違う姿になっている。条件は同じ。違うのはタスケルプを入れたかどうかだけ

これを見て、「効果がない」とは言いにくい。

もしかしたら、タスケルプには本当に効果があるのかもしれない。「ドーピング」という言葉が、少しだけ現実味を帯びてきました。

補足:実験条件の差異について

一点、補足があります。

今回の実験では、株の固定方法が異なっていました。タスケルプ使用株は黒いフィルムで固定し、水のみの株は透明な糸で固定していました。

黒いフィルムは、貯水葉がまだ未熟な株に対して、水苔の水分を保持する目的で使われることがあります。貯水葉の代わりのような役割です。

この違いが成長に影響を与えた可能性はゼロではありません。

水苔が乾くスピードについては両方の株で同じだったので、水分保持の面では影響していないと考えています。ただ、黒いフィルムで覆われている部分には藍藻(シアノバクテリア)が発生しないという事実もあります。以前、藍藻が付着すると成長が落ちると書いたことがありますが、あれは経験則で語っていました。本当に藍藻の付着が成長速度に影響するのかどうか、今後は対照実験で明らかにしたいと思っています。

シアノバクテリア(藍藻)が根の伸長を阻害する可能性については、以下の記事の「肥料のやりすぎに注意」セクションで触れています。

Reference

ビカクシダに使っている肥料|マグァンプKの使い方

根酸溶解メカニズムで肥料焼けしにくく、緩効性で肥料切れを起こしにくいマグァンプKの実践的な使い方

ちなみに、51日経過以降、タスケルプ使用株の黒いフィルムは外しました。


今後について

この実験は引き続き継続します。

今後の観察ポイントは以下の点です。

  • この差は維持されるのか、それとも縮まるのか
  • 貯水葉の展開に差が出るか
  • 長期的な株の状態(健康かどうか)

100日経過時点で、再度報告する予定です。


まとめ

Conclusion

タスケルプ実験、51日経過の中間報告

胞子葉の大きさ(7cm vs 5cm)・数(3本 vs 2本)に差がある
根の発達に明確な差が出ている(板に到達・9本の先端・最大2cm伸長 vs 未到達)
根の先端が9本も一気に出るのは初めて見た(通常は2〜3本)
サンプル数1株なので断定はできない
でも、これだけの差を見ると、効果がある可能性は否定しにくい

「ドーピング」と呼ばれていたタスケルプ。51日経って、その言葉の意味が少しわかってきた気がします。


今回使用したタスケルプ

Seaweed

タスケルプ!1L

海藻由来のバイオスティミュラント。私は3000倍希釈で使用しています。

  • 容量:1L
  • 希釈倍率:1000〜3000倍(私は3000倍で使用)
  • 使用頻度:水やりの都度


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この記事を書いた人
JISAKUBO

JISAKUBO

管理人

2020年からビカクシダを育てています。気づいたら5年で100種類以上。たくさん枯らして、たくさん学びました。自分の備忘録ですが、何かひとつでも参考になれば嬉しいです。

@j39bo