ビカクウォールの照明は何灯必要?|無料シミュレーターで即計算
このシミュレーターのデータは、各メーカーの公式スペック(Amazon商品ページ・公式計測データ)を起点にしています。ライトによっては、公式値が1距離分しかないものもあり、その場合は物理法則(逆二乗則)で他の距離を補完しています。壁の反射や経年劣化は考慮していないため、実環境では±10〜20%程度の誤差があります。あくまで「目安」として使ってください。
この記事でわかること
この記事では、ビカクウォールの照明設計をシミュレーションできるツール「JISAKUBO Light Planner」について書きます。
ビカクウォールにライトを何灯つければいいか、どの高さにどのライトを配置すればいいか。これは初心者がかなり悩むポイントだと思います。私もInstagramのDMで「ライトは何灯必要ですか?」という質問をよくいただきます。
このシミュレーターを使えば、壁のサイズとライトの種類・数を設定するだけで、壁面のルクス分布がヒートマップで確認できます。
なぜこのシミュレーターを作ったか
ライトの数が足りていない人が多い
Instagramで初心者の方のビカクウォールを見ていると、ライトの数が足りていないケースがかなり多いです。
例えば、横幅120cmのビカクウォールにスポットライト1〜2灯だけ、というパターン。光が中心にしか届かず、端のビカクシダが明らかに徒長しています。
以前の記事でも書きましたが、スポットライトは距離で光量が変わります。光源から離れるほど光量は弱くなり、その分照射範囲は広がります。つまり、ビカクウォールの上段と下段では自然と光量が変わるということです。
これを感覚ではなく数値で確認できるツールがあれば、ライトの配置を計画しやすくなるのではないかと思い、作りました。
「何灯必要か」は環境によって全然違う
「ライトは何灯必要ですか?」という質問に対して、正直なところ一概には答えられません。
壁のサイズ、ライトの種類、ライトと壁の距離、育てたい品種によって、必要な数は変わります。BRIM COSMO 22Wを5灯で足りる環境もあれば、10灯必要な環境もあります。
だからこそ、自分の環境に合わせてシミュレーションできるツールが必要だと考えました。
対応しているライト
シミュレーションに必要な情報(距離ごとのルクス値、ビーム角など)がメーカーから公開されているライトのみをピックアップしています。
スポットライト(10機種 + カスタム)
パネルライト(5機種)
「カスタム」を選べば、ルクス値やビーム角を手動で入力して、上記以外のライトもシミュレーションできます。
なお、Helios Green LED HG24、AMATERAS 20W、TSUKUYOMI 20Wなど、人気のあるライトでも公式の距離テーブルが見つからなかったものは除外しています。信頼性が低いデータでシミュレーションしても、かえって混乱の原因になると判断しました。
品種ごとの光量の目安
シミュレーターの右側に品種別のルクス目安が表示されます。以前の記事でも書いたとおり、品種によって必要な光量は異なります。
私の2階廊下では、上段15,000〜25,000 lux、中段8,000〜15,000 lux、下段3,000〜8,000 luxという光環境にしていて、それに応じて品種を配置しています。
使い方
シミュレーターは以下のリンクから開けます。PC専用です(スマホではデスクトップへの誘導画面が表示されます)。
基本の流れ
画面下部の「設定」をクリックすると設定パネルが開きます。ここで壁のサイズ、ライトの種類、レールの位置などを設定します。
正面図(ヒートマップ)の上にマウスを持っていくとライトのゴーストが現れ、クリックでライトを配置できます。配置したライトはドラッグで左右に移動可能です。
ライトを配置するとルクス分布がヒートマップで表示されます。赤い部分は光が強い箇所、青い部分は光が弱い箇所です。
設定できる項目
壁・ライト・レールの設定一覧
便利な機能
均一化ボタン — レール上のライトを等間隔に自動配置します。手動で1灯ずつ位置を調整する手間が省けます。
最適化 — 壁全体のルクス分布がなるべく均一になるように、ライトの配置を自動調整する機能もあります。
植物シルエット — ヒートマップ上にビカクシダのシルエットを配置できます。実際に掛けたときにどの程度の光が当たるかを視覚的に確認できます。サイズも10〜150cmまで変更可能です。
注意点
このシミュレーターはあくまで「目安」です。ライトの購入を決める際は、実際にルクスメーターで計測しながら調整することをおすすめします。
データの出どころと加工方法
全てのライトのデータは、Amazon商品ページやメーカー公式の計測データを起点にしています。ただし、ライトによってデータの「加工度合い」が異なります。
つまり、BRIM COSMOや怪獣ビームのように複数距離の公表値をそのまま使っているライトもあれば、BRIM SOLのように公式値が1距離分しかなく、残りを物理法則(逆二乗則)で補完しているライトもあります。AIによるデータ生成は行っていません。
シミュレーションの仕組み
- 距離で明るさが変わる — メーカーが「40cmで○○ルクス」と公表しているデータを使って、任意の距離での明るさを計算
- 真下が一番明るく、横にズレると暗くなる — メーカーのPPFDマップ(光の広がりの実測図)から、横方向の減衰を再現
- 斜めに当たると暗くなる — 壁に斜めに光が当たると面積が広がって暗くなる(物理法則なのでどのライトでも同じ)
- パネルライトは面全体から光が出る — スポットライトと違い、パネル全面から光が出るモデルで計算
誤差について
実環境では壁の色や反射で**±10〜20%程度の誤差**はあると思います。壁からの反射光は計算に含めていないので、白い壁だと実際にはもう少し明るくなります。逆に暗い色の壁だと光が吸収されて少し暗くなります。LEDの経年劣化も考慮していないので、新品時のスペックでの計算です。
また、逆二乗則で補完しているライト(BRIM SOL、LUNA等)は、近距離や遠距離での誤差がやや大きくなる可能性があります。
大まかなライトの数の参考にしてください
このシミュレーターの一番の使い方は、「自分のビカクウォールにライトが何灯くらい必要か」を大まかに把握することだと思っています。
細かいルクス値の正確さよりも、「BRIM COSMO 22Wを3灯だとこのエリアが暗い」「5灯にすると全体的に8,000 lux以上になる」といった大まかな傾向を掴むのに役立てていただければ嬉しいです。
最終的には、ルクスメーターで自分の環境を計測して微調整するのがベストです。
まとめ
ビカクウォールに照明を何灯つければいいかは、壁のサイズ、ライトの種類、育てたい品種によって変わります。
このシミュレーターを使えば、ライトを購入する前に「だいたいこれくらい必要そうだ」という目安がつけられます。データはメーカー公式スペックを起点にしていますが、一部のライトは逆二乗則での補完を含んでおり、±10〜20%程度の誤差はあります。大まかな傾向を把握するには十分だと思います。
ぜひ試してみてください。
この記事についてのご質問やコメントがありましたら、Instagram(@j39bo)にDMください。
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JISAKUBO
管理人2020年からビカクシダを育てています。気づいたら5年で100種類以上。たくさん枯らして、たくさん学びました。自分の備忘録ですが、何かひとつでも参考になれば嬉しいです。
@j39bo