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害虫の話 — トビムシ
2026.08.18

水苔に湧いたトビムシ
ダントツ5000倍のドボンで消えました

水苔の表面が動いて見えるくらい、トビムシが湧きました。ダントツを5000倍に薄めてドボンしたら、翌日にはいなくなっていました。2ヶ月経った今も戻ってきていません。効いた理由も調べました。

虫眼鏡を持って小さな虫を観察しているビカキンちゃん

どうも、ジサクボです。板付けにしている株の水苔に、小さい虫が大量に湧いたことがあります。指で触ると一斉にピョンピョン跳ねる。1匹2匹ならどうということはないのですが、水苔の表面が動いて見えるくらいの数になると、正直かなり気持ち悪いです。

  • 水苔にトビムシが大量に湧いて、気持ちの悪い思いをしている人
  • トビムシに何が効くのか知りたい人
  • そもそもトビムシが植物に悪さをするのか気になっている人
Prologue はじめに

水苔の表面が動いて見えるくらい湧きました

【前提】

この記事は、私の特定の環境(室内栽培)での経験をもとに書いています。すべての環境に当てはまるわけではありませんので、ご了承ください。あわせて、私は農薬を登録された使い方から外れた形で使っています。この点は最後のほうの章に書きました。真似される場合は自己責任でお願いします。

板付けにしている株の水苔に、小さい虫が大量に湧いたことがあります。

指で水苔を触ると、一斉にピョンピョン跳ねる。1〜2mmくらいの白っぽい虫で、跳ねはしますが飛びはしません。トビムシです。

白っぽい細長い体のトビムシが、湿った有機物の上にいるところを拡大した写真。体長は2mmほど

トビムシの一例(Folsomia candida)。体長2mmほどです。私の株を撮った写真ではありません(撮影:Andy Murray / Wikimedia CommonsCC BY-SA 2.0

1匹2匹ならどうということはないのですが、水苔の表面が動いて見えるくらいの数になると、正直かなり気持ち悪いです。

これがダントツの5000倍希釈にドボンしたら、翌日にはいなくなっていました。


01
Chapter One 方法

ダントツ5000倍にドボンするだけ

やり方は、いつもの水やりとまったく同じです。

  1. トロ箱にダントツを5000倍に薄めた液を作る(1Lの水に対して0.2g程度)
  2. 株ごとドボンと沈めて、水苔から泡が出なくなるまで待つ
  3. そのまま引き上げて乾かす

沈めている時間も同じで、特別に長く浸けたりはしていません。引き上げたあとに真水で洗い流すこともしていません。

ダントツの薄め方と浸け方については、ビカクシダの害虫対策|ダントツが効く虫・効かない虫にもう少し詳しく書いています。


02
Chapter Two 結果

翌日には見なくなりました

効果が出るまでに何日もかかるかな、と思っていたのですが、翌日に水苔を触った時点でもう跳ねませんでした。

あれだけいたものが、ぱったりいなくなった感じです。

2ヶ月ほど経った今も、その状態が続いています。


03
Chapter Three 理由

なぜ効いたのか

そもそもダントツは、トビムシに使う薬ではありません。登録されている対象はアブラムシ類とアザミウマ類で、トビムシは入っていません。それなのに効いたので、気になって少し調べてみました。

2020年に出た論文に、ネオニコチノイド系の薬5種類をトビムシに試した結果がありました。試験用の土に薬を混ぜ、そこにトビムシを28日間置いています。5種類のうち、トビムシにいちばん毒性が強かったのがクロチアニジン——ダントツの成分でした。

カリフォルニア大学の病害虫情報によると、トビムシが食べているのは腐った植物質やカビ、藻です。

つまりは、薬液にドボンすると水苔や古くなった組織に薬が染み込みます。それを食べたトビムシに効いた、ということなのかなと思っています。


04
Chapter Four 影響

株は元気でしたが、トビムシは駆除しました

トビムシが湧いていた株は、普通に元気でした。成長が止まることもなかったですし、葉が傷むこともなかったです。それでも駆除したのは、気持ち悪かったからです。

ただ、参考までに研究の話も書いておきます。

カリフォルニア大学の病害虫情報には、発芽したての苗の根や葉を齧るという記述があります。齧られると枯れることもあるそうなので、胞子培養をしている方は頭の隅に置いておくといいかもしれません。

1982年の西洋ネギの実験では、トビムシが根まわりの菌を食べてしまって、西洋ネギの育ちが悪くなったという報告もあります。


05
Chapter Five 注意

使う場合に知っておいてほしいこと

ダントツの登録内容では、花き類・観葉植物に使う場合の対象はアブラムシ類とアザミウマ類で、薄め方は2000〜4000倍、使い方は散布とされています。トビムシは対象に入っていませんし、ドボンと浸ける使い方も、5000倍という薄さも、登録された使い方からは外れます。

私はこの点を承知した上で、自分の株に自己責任で使っています。真似される方は同じく自己責任でお願いします。

薬害については、私の環境では今のところ出ていません。ただ、P.madagascariense(マダガスカリエンス)は薬に弱いという話を聞いたことがあるので、育てている方は一部の株で様子を見てからの方が安心かなと思います。

私が使っているのは、住友化学のダントツ水溶剤です。

住友化学 ダントツ水溶剤 125g

住友化学 ダントツ水溶剤 125g

有効成分はクロチアニジン16.0%。私は5000倍に薄めて、水やりと同じようにドボンと浸けています。


06
Chapter Six 結び

まとめ

水苔に湧いたトビムシは、ダントツ5000倍にドボンしたら翌日には見なくなりました。

2ヶ月経った今も、戻ってきていません。

薬が染み込んだ水苔を食べたことで効いたのかな、と思っています。

ただ、ダントツの登録にトビムシは入っていません。やる場合は自己責任でお願いします。


07
Chapter Seven 出典

参考文献・出典